日本代表、レッドカードによる数的不利が響きジョージアに23-25で惜敗

リポビタンDチャレンジカップ2024で連戦に臨んでいる日本代表(世界ランキング12位)は、6月のイングランド戦以来となるテストマッチに臨んだ。7月13日(土)はジョージア代表(同14位)を宮城県・ユアテックスタジアム仙台に迎え、エディー・ジョーンズHC新体制のテストマッチ初勝利を目指す一戦となった。

その前週までのマオリ・オールブラックス戦に出場していたJAPAN XVのメンバーからは大幅に入れ替わり、キャプテンのリーチ マイケルが本職のFLからLO4番に入ってLO5番ワーナー・ディアンズとコンビを組んだほか、フランスTOP14での活躍を経て合流したNO8テビタ・タタフが今年テストマッチ初出場。HO原田衛、WTB長田智希、FB矢崎由高はJAPAN XVを含む5試合連続先発出場を果たすなど、変更と継続的起用を交えたメンバーで強力FWを擁するジョージアに臨んだ。

日本代表復帰戦となったNO8テビタ・タタフ(撮影/齋藤龍太郎)

前半開始早々の3分、日本代表は敵陣深くまで攻め入りフェーズを重ね、ラックからSH齋藤直人のパスを受けたWTBジョネ・ナイカブラがトライ。SO李承信のゴールも成功し、日本代表が7-0と幸先よく先制に成功する。

9分、12分にはジョージアSOルカ・マトカヴァに連続PGを決められ、7-6と1点差に迫られた日本代表は、17分にSO李承信がPGを1本返し10-6と点差を広げる。

引き続きリードを保ちたい日本代表だったが、20分、危険なプレーをしたFL下川甲嗣にファウル・プレー・レビューの対象となるイエローカードが出され、数的不利となった直後にジョージアがモールからトライ。10-11と逆転を許す。

25分には日本代表SO李承信がPGを決めて13-11と再逆転したものの、直後にFL下川甲嗣がレッドカード(退場処分)の判定となり、苦しい状況に追い込まれる。すると28分、勢いづいたジョージアにトライとゴールを決められて13-18と再び逆転されて試合を折り返す。

司令塔としての役割を果たしつつ自らも得意のランで積極的に仕掛けたSO李承信(撮影/齋藤龍太郎)

後半も厳しい戦いを強いられた日本代表は、SO李承信が12分にPGを外したものの、16分には決めて16-18と2点差に迫る。19分にジョージアCTBギオルギ・クヴェセラゼがシンビンとなり一時的に数的不利が解消された日本代表は、さらに24分、ゴール前まで迫ると、ラックからSH齋藤直人のパスを左大外で受けたWTB長田智希がトライ。23-18と再逆転する。

トライを演出する判断とパスでチームに貢献したSH齋藤直人(撮影/齋藤龍太郎)

しかし32分、日本代表LOサナイラ・ワクァが不当なプレーでシンビンになり、直後の34分にジョージアLOギオルギ・ジャヴァヒアにトライを決められ23-23の同点に。そしてSOルカ・マトカヴァにゴールを決められ23-25と勝ち越された日本代表はそこから反撃できず、23-25で敗れた。

試合後の記者会見で日本代表エディー・ジョーンズHCはこのように振り返った。

「とても悔しい結果となり、がっかりしています。すべきことをして、勝ち得た試合でした。約60分間を14人(レッドカードによる1人少ない状態)で戦うことになってしまって非常に難しい状況になり、最後の10分に関してはさらに1人イエローカードで失った形になりました。それによってディフェンスが崩れたことが本日の敗因だったと考えています。そういった面でも力不足が見られたと思いますが、選手のエフォートはとても誇りに思っています。後半のスコアは10―7とジャパンの方が勝っていましたし、我々にとっては今後の糧になる大きな学びになりました」

またしても新体制でのテストマッチ初勝利が持ち越しとなった日本代表は、7月21日(日)に北海道・札幌ドームへと舞台を移し、イタリア代表と対戦する。

取材・写真・文/齋藤龍太郎(楕円銀河)

関連記事

最新の記事

TOP