こんにちは。齋藤龍太郎です。
昨晩のトップリーグ、キヤノンvsリコー戦は8234人の観客が秩父宮に集まりましたね。昨日から数えれば19日(月)の祝日までの4日間、どこかでラグビーが楽しめる週末、特に注目カードが目白押しの今日はそれ以上の観客動員にしたいところです。
さて、日本代表のジェイミー・ジョセフ新ヘッドコーチが就任会見を開いてから2週間近くが経ちましたが、今回は前回の続き、質疑応答編に移りたいと思います。「キッキングゲーム」への言及は、新しい日本代表の方向性のひとつになるのでしょうか。また、課題としてスクラムにも少し言及しています。
◎【質問】今後の課題と、2019年のワールドカップに向けて強化すべき点、またラグビー像は?
(以下、ジェイミー・ジョセフ新ヘッドコーチの回答)
2015年のワールドカップを見ていましたが、(日本代表は)スキルに長け、フィットし、才能があるチームだったと思います。ボールを持ち、本当によくランニングゲームを理解していて、持っているレガシーをすべて注ぎ込む激しさもありました。そういったところが日本代表の強みになっていくだろうと思っていますが、もちろんそういったところを進化させていかないといけません。持っているスキルをフィールドいっぱいに発揮して、どんどんどんどん動かしていく、その点はもっと強くしていけるのかなと思っています。
スキルがあってもそれを活かせるベースがないといけないので、パワーの部分はこれから世界に追いついていかないといけません。しかしパワーゲームの中でも自分たちが持っている強みを活かしていければやっていけると思っています。
日本だけでなく世界のラグビーの傾向を見ていると、いくつか注目すべきところがあります。そのひとつがキッキングゲームです。相手のストラクチャーを崩すためにキックを使うような要素が試合の多くを占めてきているように見受けられます。
そういったキッキングゲームになったところで一定のエリアでボールをきちんと動かしていく、そういったところを賢くやっていけるチームがこれからは勝っていけるんじゃないかと思います。日本代表もキックを上手く使い、もっと強みにしていきたいですね。(そのためには)もちろんキックのスキルが求められてきますので、3年間を使って強化していきます。そこも含めて今よりももっと進化させていきたいです。
セットピースについては、非常に優秀なマルク・ダルマゾ前FWコーチがいなくなったので(現TOP14トゥーロンFWコーチ)少し心配な部分ではありますが、(強化が)欠かせない要素になっていますので、我々が強みを発揮できるエリアをあぶり出して取り組んでいきたいと思います。
<取材・文・写真/齋藤龍太郎(楕円銀河)>