リーチ・トンプソン…そして20分間で3トライの若手組に期待!

6月24日(土)のアイルランド戦、第2戦目。17日の1戦目の完敗(22-50)を払拭したい日本代表はメンバーを一新し(下記参照)、ゲームキャプテンはこの試合が節目の50キャップ目となるFLリーチ マイケル選手が務めることになりました。2015年9月、10月のラグビーワールドカップまで任務を全うした稀代のキャプテンが、それ以来のスキッパー復帰を果たします!

 

ルーマニア戦、アイルランド戦第1戦でも奮闘したリーチ選手はもちろんですが、他にも注目すべき選手はたくさんいます。まず、この試合が今回の6月のテストマッチ初先発となる選手たちです。PR石原慎太郎選手、HO庭井祐輔選手、FL松橋周平選手、SH流大選手…。

 

この選手たち、お気づきでしょうか。17日のアイルランド代表戦で後半から途中出場し、後半19分から38分にかけての約20分間で3トライ(2ゴール)の獲得に貢献したメンバーです(リザーブの松田力也選手、山中亮平選手もその一員です。もちろん他の選手たちも含む全員の力ですが)。見事に流れを変えた選手たちが、世界ランキング3位に昇格した強豪アイルランドの牙城をキックオフから崩しにかかります。

 

後半19分、FB野口竜司選手のトライを祝福する日本代表フィフティーン。右後方で手を叩くSH流大選手のテンポアップも功を奏しました。

アイルランド戦第1戦後半19分、FB野口竜司選手のトライはリザーブで入った選手たちが大いに貢献したものでした。

 

そして何と言っても、LOトンプソン ルーク選手です。日本代表63キャップ。2015年のラグビーワールドカップでは4試合に出場、うちスコットランド戦を除く3試合でフル出場を果たし、南アフリカ戦勝利を含む3勝1敗という成績に大いに貢献した、ニュージーランド出身の“関西人”選手です。「トモ」の愛称で選手から敬愛され、ファンからも親しまれる偉大なLOが、この試合で代表復帰を果たします。

 

代表は引退。2015年のラグビーワールドカップの最終戦、アメリカ代表戦を終えた後、SH田中史朗選手にそう意志を伝えたトンプソン選手。「嫌や、もっと一緒にやろうや」と田中選手は泣いて友(トモ)とのプレーが最後になったことを惜しんだといいます。

 

2015年のラグビーワールドカップ、アメリカ戦後のLOトンプソン選手(左)。もう一緒にプレーできないと悲しむSH田中選手と肩を組んでピッチを後にしました。

2015年のラグビーワールドカップ、アメリカ戦後のLOトンプソン選手(左)。もう一緒にプレーできないと悲しむSH田中選手と肩を組んでピッチを後にしました。

 

しかし、代表LO陣が相次いで負傷したこの6月、トモは再びジャパンのために立ち上がりました。SH田中選手はリザーブですが、ともにピッチに立つ時間帯もあるかもしれません。

 

そんなサイドストーリーとともに、いよいよアイルランド戦を迎えます。ラグビーワールドカップ2019の開幕戦のスタジアムで、最高のシミュレーションを、最高の形で終えてほしいと思っています。

 

【6月24日(土)アイルランド代表戦・日本代表登録メンバー】

  1 石原慎太郎(サントリー)※6月初先発

  2 庭井祐輔(キヤノン)※6月初先発

  3 浅原拓真(東芝)

  4 トンプソン ルーク(近鉄)※RWC2015以来出場

  5 ヘル ウヴェ(ヤマハ発動機)※3試合先発

  6 リーチ マイケル(東芝)

   ◎ゲームキャプテン・3試合先発

  7 松橋周平(リコー)※6月初先発

  8 アマナキ・レレイ・マフィ(NTTコム)

   ※3試合先発

  9 流大(サントリー)※6月初先発

10 小倉順平(NTTコム)

11 福岡堅樹(パナソニック)※3試合先発

12 田村優(キヤノン)

13 松島幸太朗(サントリー)

14 山田章仁(パナソニック)

15 野口竜司(東海大学4年)※3試合先発

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16 堀江翔太(パナソニック)

17 稲垣啓太(パナソニック)

18 渡邉隆之(神戸製鋼)

19 谷田部洸太郎(パナソニック)

20 徳永祥尭(東芝)

21 田中史朗(パナソニック)

22 松田力也(パナソニック)

23 山中亮平(神戸製鋼)

 

<文・撮影/齋藤龍太郎(楕円銀河)>

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