(左からWOWOW吉年愛梨アナウンサー、大西将太郎さん、齊藤祐也さん、北川智規選手)
3月3日(金)、WOWOW主催のトークイベントが東京・高田馬場のラグビーバー、No Side Clubで行われました。現在WOWOWが中継しているシックス・ネーションズやTOP14などをテーマに、解説者の大西将太郎さんと齊藤祐也さん、そして現役選手であるパナソニック ワイルドナイツのWTB北川智規選手(いずれも元日本代表)が、吉年愛梨アナウンサーによる司会進行で約1時間半にわたってクロストーク。終始笑いに包まれたイベントとなりました。
終盤第4節を控えたシックス・ネーションズについて、齊藤さんは「(大会前は)フランス優位と予想していましたが大きく外れました。でもボーナスポイントの影響もあってより攻撃的なラグビーになり、新しいシリーズになった感があります」とコメント。同じくフランスがイングランドの対抗馬と考えていた大西さんも「フランスがアイルランドに負けて(第3節。19-9でアイルランドが勝利)、予想が全部崩れました。巻き返しに期待したいです」とお二人ともフランスに注目する姿勢は崩していませんでした。そして「イングランドはエディーさん(ジョーンズHC)になって強いというか、本当に負けないチームになりました」と大西さんはイングランドを絶賛。やはり第3節時点で唯一全勝のイングランドの優勝が濃厚か…。と思いきや、齊藤さんの優勝予想は「スコットランド」、大西さんは「アイルランド」といずれも逆転優勝を予想。海外ラグビーをあまり見ないという北川選手は「ジャパンA(日本A代表)でスコットランドに遠征した時すごくいいやつらだったので、スコットランドを応援しています」と、どなたからもイングランドの名前は挙がりませんでした。いずれにしても第4節(日本時間3月11日)に注目です!
続いてTOP14に話題が移ると、北川選手は「フランスラグビー…はじめましてですね(笑)」とやはり詳しくないことを正直に告白。ただ、RCトゥーロンに所属している五郎丸歩選手とはオーストラリア・ブリスベンで2月11・12日に行われたグローバル・テンズ(パナソニックとトゥーロンが出場)で会ったそうで、「ホテルでお酒を飲みながら『向こうの生活、どや?』とか話をしました」と述懐しました。すごく仲がいいわけではないそうですが、大学時代から対戦相手として相見えてきた北川選手(関東学院大学→三洋電機→パナソニック)と五郎丸選手(早稲田大学→ヤマハ発動機→レッズ→RCトゥーロン)だけに、その場で意気投合してすぐに飲めてしまう、そんなエピソードにラグビーのよさが表れていると感じました。
日本代表3キャップの北川選手ですが、うち1キャップはラグビーワールドカップで記録したものです。2007年のフランス大会、日本代表は初戦で強豪オーストラリア代表・ワラビーズと対戦します。北川選手はこの試合に14番(右WTB)で先発出場。大畑大介選手(当時)が大会直前に負傷し、緊急招集されたのがトップリーグでルーキーイヤーからトライ王を獲得した北川選手でした。「(当時、三洋電機ワイルドナイツが)網走で合宿していた時、当時のチームのマネージャーさんから『智規、ワールドカップ行く?』と聞かれて、ワールドカップというものがよくわからないまま『はい』と答えて、そのままフランスに行きました」と、「そんなに簡単に?」と言いたくなるような驚きのエピソードを披露。それぐらい世界を意識していなかった北川選手でも、オーストラリア戦のピッチでは気持ちの昂りを押さえらず「俺でもこんな気持ちになるんや」と思ったそうです。しかし、当時ともに日本代表メンバーだった大西さんに「オーストラリア戦やった場所、覚えてる?」を聞かれ、北川選手は答えられず。「リヨン! 覚えてないの?(笑)」と厳しいツッコミを受けていましたが、そういうところにもまた北川選手らしさが出ていたと思います。
<RWC2007 オーストラリア代表vs日本代表 試合記録>
https://www.rugby-japan.jp/schedule/detail/2117/
その後は質疑応答などが行われ(大西さんは仕事の都合で途中退席)、イベントは最後まで盛り上がったまま終幕。イベント終了後もNo Side Clubでお客さんたちと楽しく飲んでいた北川選手の姿が印象的でした。
そんなトークイベントの模様は<WOWOWメンバーズオンデマンド>で昨日から配信されています。上記の話(一部カットされている可能性あり)以外にも、注目選手などいろいろな話題が出てきますので、終盤を迎えるシックス・ネーションズとTOP14をおさらいしておく意味でも、強く視聴をオススメします!
<WOWOWメンバーズオンデマンド> http://www.wowow.co.jp/mod/
<取材・文・撮影/齋藤龍太郎(楕円銀河)>